上を向いて歩こう

おはようございます。
雲が流れ、その切れ間から素晴らしい青空が広がる街を、燦々と降り注ぐ朝陽を浴びながら歩きました。
しばらく歩いていると、不意に42年前の出来事を思い出しました。
それはTBSラジオ、日曜日のワイド番組「飛び出せホリデー」のワンコーナー「街で歌おう」を担当させていただいていた時の事でした。
メインキャスターの故林美雄アナウンサーの「愛の配達人羽岡仁さんが、今日もあなたの街から歌をお届けします」という呼び込みから始まる生放送でした。
私は中継車であらかじめその日中継する場所に行き、その街をテーマに歌を作り、歌うという企画の番組でした。
その一場面が、林アナの声もBGMも、まるで中継の時のようにリアルに蘇ってきて、その時の歌まで思い出したところで、不意にインスピレーションを感じ、「アァ、あれが答だったんだ」と、思わず声が出てしまいました。
私はこの青空の向こうからもらった歌を、配達する仕事をいただいていたんだ、とスッキリしました。
すると、何か心につけていたプロテクターが一挙に外れて、ものすごく軽くなり、開放感でいっぱいになりました。
思えばいつも歌を作る時は、番組やレコード会社や広告代理店からオーダーがあり、そのテーマを形にして、発注先に届けるのが仕事でした。
時にその発注先が、お客様の想いや時代の要請だったという事があっても、いつもそこには青写真があったよなぁ、と納得しました。
今や、人生の秋の季節に突入し、業界の要請からも解放されて、自分のためにやりたい事もなくなって、さて何の青写真を形にしようかと思い始めた時、30年くらい前に作曲したアントニオ古賀さんの「バルセロナの疾風(かぜ)」の発表パーティーで紹介をいただいた本田宗一郎さんのお話の中で出てきた言葉、「世のため人のため」を思い出しました。
そうだ、これからは「世のため人のため」だな、じゃあ誰のオーダー?となって、1番世のため人のためを考えてくださる方を探したら、やっぱり神さま以外にいないので、夢は大きく、神さまのオーダーにアクセスして、拙くてまことに申し訳ありませんが、その青写真のかけらなりとも形にさせてください!という、とてつもないテーマに行き着きました。
だから今日も明日も明後日も、朝には空を見上げて歩きます。
上を向いて歩こう‼️

羽岡仁

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